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【石川県】一人一人が光り輝く社会づくりに貢献 パーティションのトップランナーとして走り続ける

2022.01.12

コマニー株式会社

執行役員経営企画本部長 中嶌大樹

【石川県】一人一人が光り輝く社会づくりに貢献 パーティションのトップランナーとして走り続ける

コマニー株式会社

執行役員経営企画本部長 中嶌大樹

 

一人一人が光り輝く社会づくりに貢献
パーティションのトップランナーとして走り続ける

―石川県― コマニー株式会社

60年前に小松キャビネット株式会社として石川県小松市で産声を上げたコマニー株式会社(1984年に商号変更)は、創業まもなくキャビネットから間仕切り(パーティション)の製造販売に転向。以来、パーティション専業メーカーとして国内トップクラスのシェアを誇るまでに成長してきました。間(ま)を”仕切る”のではなく、「間をつくる」をモットーに、同社は全国のオフィス、工場、医療・福祉施設、学校などに様々な空間をつくっています。本企画では、執行役員経営企画本部長 の中嶌大樹さんに、同社が創造する現在と未来の”間”のかたちについて伺いました。

パーティションにこだわり続けた半世紀の軌跡

――御社はパーティションに特化したメーカーとして、高い国内シェアと伺っています。どういった場所で御社製品を見ることができますか。

中嶌本部長 半世紀以上、ニッチな領域であるパーティション専業として事業を継続してきたおかげで、本当に多くの場所で利用いただいています。

当社にとって最も大きな市場は、オフィスで使われるパーティションで、例えば会議室や応接室の仕切りです。オフィス以外では工場の壁面パネルや、空調制御を伴うクリーンルームとしての活用などがありますが、これらは設備一式で受注することもあります。病院や介護・福祉施設のドア、あとはトイレのブースもパーティションでできているんですよ。

 

――なるほど。非常に多く使われる重要な資材であることがわかりました。創業当時はキャビネットを扱われていたそうですね。

中嶌本部長 創業時はキャビネットに需要があると見込み、会社を興しましたが、製造ラインを準備し、いざ事業を始めてみて輸送効率の悪さに気づいたそうです。キャビネットは中が空洞ですから、石川県から市場である首都圏や関西の大都市部まで、ほぼ空気を運んでいるようなものなので採算が合いませんでした。ちょうど日本は高度経済成長期であり、ビルがどんどん建設されていくなかで、部屋を仕切る機能を持つ資材の需要が伸びるだろうという創業者の考えがあり、早々に事業を転換しました。

 

――時代の先を読み、変化をいとわず決断されたのですね。その後高度経済成長期から現在までの間も、事業環境には大きな変化があったのではないでしょうか。

中嶌本部長 創業から20年は、簡単に仕切ることができる壁を納入すればそれで良かった時代でした。一方、1980年~90年代になると、色や見た目などの意匠面や、防音性などの機能面においてニーズが多様化してきました。また、トイレ一つをとっても、ユニバーサルデザインを意識した誰もが使いやすい扉・仕切りを求められるようになり、様々なお客様の声を聞き、機能をどんどん付加していったのが2000年くらいまでです。

今、創立60周年を迎え、当社の歴史を振り返ると、間仕切りから始まった会社が、市場の変化に鍛えられるなかで、様々な機能を加えたり、デザインをかたちにしたりしてきました。気が付けば私たちは、ただ間仕切りをつくっているだけでなく、仕切った先に新たにできる空間をつくっていました。私たちの仕事は、様々な場所で人が生き生きと活動できる空間づくりなのだと考えることで、事業範囲も時代とともに広がっていったのです。

当社は、間を仕切っているのではなく、間をつくっている。今でこそそのように発信していますが、これまでもその思いで “間づくり”に取り組んできました。

2016年度グッドデザイン賞受賞ユニバーサルデザイン折り戸『Dear-d』 2019年度グッドデザイン賞受賞『やさしいドア』シリーズ

働き方改革で変化するオフィスのニーズにスピーディに応える

――今般のコロナ禍、また働き方改革が推進されるなかで、オフィスのニーズが変化してきています。御社として昨今のトレンドに即してリリースされた商品はありますか。

中嶌本部長 確かに働き方の変化は目覚ましいものがあります。従来はオフィスに出勤して働くことが当たり前でしたが、テレワークの導入が一気に進み、様々な選択肢が出てきました。それに合わせてオフィスの価値を今後どう上げていくのか。

この課題に向けて、当社ではオフィスの中の「個人ワークブース」を新たに開発し商品化しました。2020年に発売し売上は好調に伸びています。

――具体的にどんな商品ですか。

中嶌本部長 オンライン会議が普及して、例えば当社が小松本社と東京拠点で一対一の会議をしようというときも、一つの会議室を独占してしまい、他の人が使えないという状況が生まれていました。他の企業でも同様の悩みがあり、相談をいただく機会が多かったため、個別でオンライン会議ができる小さな個室空間を換気扇や照明もつけてユニット化しました。現在のニーズに合致した商品だと思います。商品名は「リモート・キャビン」と言います。

 

――利便性や快適性といった価値と合わせて、建材の一つととらえれば安全性も重要だと思います。

中嶌本部長 2017年に発売した「シンクロン」は、震度7に耐えられる高耐震性を実現した商品です。大地震でパーティションが倒れることで逃げ遅れ、命を落とすようなことがあってはならないと、地元の金沢工業大学と連携して研究と試験を重ね、5年越しで完成しました。普及に向けて、極力コストを抑えることにも成功し、発売後は右肩上がりで売上を伸ばしています。近い将来、標準仕様とできるよう、シンクロン機能を搭載したラインナップを増やしているところです。

目指すのは「間づくり」を通じた一人一人が光り輝く社会づくり

――石川県に本社を置く会社として地元と連携した取り組みがあれば聞かせてください。

中嶌本部長 地元小松市が「SDGs未来都市」に選定されました。そこで以前からSDGsに積極的に取り組んできた当社が協力できることが何かあるのではないかと、2019年に「SDGs推進に関するパートナー協定」を締結しました。これからは地方の役割が重要になってきます。行政と企業が手を結んで何ができるか、今は情報交換しながら進めている段階です。

――「コマニーSDGsメビウスモデル」を制定されていますが、どういったものですか。

中嶌本部長 企業価値向上のためにも、事業活動と社会貢献はひとつの軸でやっていきたいという思いからその方針を体系化したものです。本業を通じて社会貢献ができるのが企業として本来あるべき姿です。「シンクロン」の話をしましたが、本業であるパーティションに高度な技術で「安全・安心」を付加することで社会に貢献できる商品を生み出せます。私たちはお客様、従業員やサプライヤー、地域社会や株主といったすべてのステークホルダーを大切に考えています。皆が幸せであるためにSDGsメビウスモデル を持続的に好循環させていくことが重要だと考えています。

当社は、小松の地元企業として地域社会との共存共栄で事業活動が成り立つという思いから、もともとCSRに力を入れてきました。SDGsへの取り組みはそこから発展したものです。環境問題一つとっても、企業ができることは大きいと思います。クリーンエネルギーの活用で、CO2排出量を2030年までに50%削減が当社の目標であり、環境投資にも力を入れていく考えです。

――事業を通じて、今後の日本社会に向けて、どういった貢献をされていくお考えですか。

中嶌本部長 ”間づくり”を通じて、一人一人が光り輝く社会づくりを目指しています。壁を作るのではなく、仕切った中の新たな空間の価値を生み出す――そのためには居心地がいいことや見た目の良さも必要ですし、防音性などの機能、災害時に安全であることも重要。様々な要素が絡み合って出来上がる空間の価値をまず高めていきたい。さらにそこで働く人の生産性向上にも寄与していくことが目指すところです。それにより、一人一人の時間の価値も変えられると思っています。集中できる場所であれば、アウトプットの質が上がり、生産性の向上につながることで、同じ時間でもその価値は高まるからです。

事業を通じて、社会で生きる全ての人と一緒に幸せになっていきたいというのが私たちの願いであり、ゴールだと考えています。

コマニー株式会社


コード  :7945
本店所在地:石川県小松市
上場日  :2015/6/16
https://www.comany.co.jp/

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